藤野36号だたら (2024.03.31)


参加者:山崎T、山崎S、松嶋、中嶋、内藤、鈴木、稲川、朝吹、中野、以上9名。

 

今回の砂鉄は千葉県房総のもの。しばらく使っていた富山県浜黒崎の砂鉄がほぼなくなったので、2002年に採取して少し残っていたものを久しぶりに使用した。なお、1週間前には車3台、8名が房総で大量に採取してきたので当面は砂鉄の在庫は大丈夫。

操業はほぼ1年ぶり。やはりなんとなく感覚が鈍っている。砂鉄も慎重に0.2kg投入から始める。少しずつ投入量を増やしたが、順調に砂鉄は下りて行く。「順調な時ほど怖い」との感想が---。

やがて始業羽口から操業羽口に切り替えても、取り立てて問題なし。
しかし、徐々に炎が濁って来て嫌な色に。ここで1度もノロ出しをやっていなかったので、初めて試みたが、想像していた通り粘い。これでは全く鉧ができていない可能性もあり得ると、みんなは覚悟。
たまには大失敗するのも楽しもうと言う気持ちで炉を解体。

結果としては25.6 kgの砂鉄から1.3kgの鉧と小さな物を集めて、合計4.3kgの収量があった。

反省点は、はじめの砂鉄投入時にまだ炉の温度が上がりきっていなかったことだ。写真でわかるように、炉底の形がそのまま残っている。温度が上がっていれば、釜土の内側がもっと溶けても良いはず。この日の天気は6月並みで28度。暑すぎて感覚が狂ったのか。急に気温が上がったので、とにかく暑かった!
次回はもうちょっと慎重にやらなくては!

久しぶりのたたら操業はいつもと同じように真っ黒になり、疲れて、成功とは言えなかったが、共同作業は楽しい!

 

1.3キロの小さな鉧。あまりノロを噛んでいないが、形が良いとは言えない。

 

 

炉を解体(ひっくり返った状態)。釜土の炉底の形がそのまま残っている。これでは温度が上がっていないことがわかる。

 

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