藤野7号だたら (2000.12.10)

 

 結果から言えば、約30キロの砂鉄を投入して小ゲラが4.5kgできました。 結果から言えば満足できるものではありませんが、今回の操業結果から多くの改良点がはっきりしてきました。村下役のUeさん(当日は腰痛のために休みでしたが)が結果を丁寧に考察してまとめました。その中から文章を抜き出します。「前回粒鉄2kg、今回小ゲラ4.5kgと、収量・形態ともに良くない(結果だけを見れば失敗)が、この2回で大幅に前進したと確信する。むやみに条件を変えずにやったことで、失敗の原因が、少しづつ明らかになってきている。やっていることとその目的を、参加者全員がひと通り理解している。(納得しているかどうかは別にして)」 一番の問題点は炉の形だということが判明しました。 琵琶湖の鍛冶屋の西川さんに設計図を送ってもらっていたにも関わらず、 黒鉄会の炉の設計図はそれとはずいぶんと違っていました。 次に釜土が低温で溶けやすいことも問題だとわかりました。前回の操業時は、砂鉄投入が遅すぎて土だけが溶ける粘っこいノロができてしまったことを後で関市在住の大野刀匠に指摘されました。それで今回は早くから砂鉄を入れましたが、それでもほとんど同じ状況が発生しました。 いろいろ考察し、また大野師匠に相談をしてわかったことですが、何と言っても炉の形に第1の問題がありました。 次回は炉の設計図の作製し直しから始めます。 失敗にめげない黒鉄会です。 しかし、たたら製鉄はいつもハラハラドキドキするものです!


 

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