立山カルデラ

 有峰湖の東,折立(薬師岳登山口)までは定期バスが走り,また,一般車両も通行できます.その奥,カルデラへは真川林道が通じていますが,工事車両のみの通行が許されています.また,立山の麓,千寿が原からは工事用のトロッコ電車が走っています.ただし,一般利用はできません.

明治39年にスタートした終わりのない大規模砂防工事.山崩れの堆積物は今でも崩れやすく,大雨の度に崩れていきます.1858年の飛越地震では“大鳶・小鳶くずれ”という大規模な山崩れが発生しましたが,その時の土砂でせき止められた水がその後いっきに流れ下り,富山平野に大きな被害をもたらしました.この地震をおこした跡津川断層は,この写真の左下からほぼ中央までははっきりと追跡できています.写真では,上が常願寺川の下流方向,右から湯川谷,左から真川が合流しています.


カルデラ内にたまっている崩れやすい土砂.しょっちゅうボロボロ崩れています.


吹き上げる立山温泉の源泉の一つ.ここは調査用のボーリングをしたところだそうです.川沿いの数ヶ所から熱湯が湧き出ています.立山温泉は,かつては旅館があってにぎわっていましたが,1969年の水害で被害を受け,その後廃れてしまいました.かつてはザラ峠,室堂や弥陀ヶ原からの登山道もありました.現在では,源泉のひとつから少し下流まで引湯して,露天風呂“天涯の湯”がつくられています.


松尾谷.かつてはこの急崖を下る登山道もありました.ちょうど左端あたりが立山温泉跡地です.


この先,地獄谷の様子,山の風景などを紹介します.

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