三宅島、2000年12月25日午前の状況

ヘリコプター(警視庁ヘリ、おおとり5号)による観察:同乗者は津久井さん(千葉大),佐藤さん(気象庁)

東京ヘリポート出発9:10。三宅島観測時間は10:18〜10:48。その後、神津島に立ち寄り、新島で給油。東京へリポート帰着12:33。画像をクリックすると大きな画像を表示します。写真7と8はビデオから取り込んだため、画質が悪い

噴煙の様子(写真1〜4) カルデラ底南縁の主火口から白色の噴煙をほぼ連続的に噴出。 噴煙は三池桟橋と赤場暁の間、東北東(北東〜東)へ流れる。 噴煙は白色、あまり勢いはなく、降灰はしていない。強風のためカルデラ縁より上に上がると側方にたなびき、また、最初1500m 付近に雲があったため、噴煙高度をどこで決めるか定かでないが、せいぜい高度1200〜1500m程度。その下には青灰色のガスが 山腹斜面に沿って海上まで流れていく。写真2〜4はカルデラの縁から噴煙が上がっているように見える。これは、カルデラ縁より上は強い西風が吹いており、これとカルデラ内の空気の流れの違いによる影響と思われる。

カルデラ内の様子  ガスが充満したため、カルデラ底の視界はよくないが、先週とほとんど変化はない模様。スオウ穴の西の壁は相変わらず新鮮な壁が出ており、岩脈が明瞭(写真6)。

カルデラ外の様子  南側にカルデラ縁にほぼ平行な亀裂を確認した(13日の大島さんの 写真にも写っていたそうだ、by津久井さん)。長さは断続的に200-300m程度。 亀裂の幅は広いところで数10cm程度以上。亀裂はRがカルデラよりも 小さい円弧を描き、カルデラ縁からの距離は遠いところで数10m程度か。 この部分はいずれ崩壊する可能性が高い(写真7、8)。  
スオウ穴の水たまりは以前のような赤みはなく、泥色になっている(写真5)。

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