三宅島、2001年12月26日の状況
東京へリポートより、警視庁航空隊おおとり4号にて。クルー3名ほか同乗者は大野さん(日大;火口観察)、古屋さん(震研;重力測定)、中堀さん・近澤さん(気象庁;COSPEC測定)。
東ヘリ発09:12、三宅島三中ヘリポート10:05(古屋さん降機)、三中発10:11、COSPEC観測の後、新島空港着11:00。昼食後、新島発12:40、三中12:55(古屋さん乗機)。 火口観測12:59-13:31。東ヘリ帰着14:22。
昨晩は東京でも雪の予報だったが、わずかに雨が降った程度。 夜中は風が強く、その影響で朝はやや風があったので、観察飛行は中止になるかと心配した。朝から快晴、富士山・箱根がよく見え、南アルプスや伊豆半島もくっきり。遠くより伊豆大島もよく見えた。
三宅島に近づく頃、白色噴煙は約1500-1700m付近まで上がる。4500フィートで西10ノットの風。コスペック観測時(飛行高度300フィート)に風は徐々に弱くなり、ほぼ無風状態になる。島の南方でSO2臭を強く感じる。白色噴煙の高度は、最初は海面から1500m程度、午後の火口観察終了時には海面から1000-1200m程度まで低くなる。無風だが、やや南に傾いて上昇する。ガスが分離して東斜面から南東斜面に沿って流れ下る。カルデラ内はガスがなく、よく見えた。12/20の観測のとおり、北側の池が崖錐に埋まって消滅している。スオウ穴直下から北東にかけてのカルデラ壁はほこりが着かずに新鮮。南側の登山道路は以前よりわかりやすくなっているように感じた。その東側のカルデラ縁の亀裂もわずかに残っていた。カルデラ内の主火孔の形状などは噴煙のため確認できなかった。そのほかに大きな変化はないようだ。 火口観測はカルデラの南-西-北東を往復飛行して行ったが、 右ドアと左ドアを交互に開けて飛行したため、全員がよく観測することができた。新島で座席も後ろ向きに変えてくれるなど、クルーの皆さんに感謝。
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09:51 北方より 09:59 南西より 10:32 南東より 10:45 南西より 10:47 西南西より 13:14 北東より 13:25 北方より 13:26 西方より 13:26 南西より
カルデラ全景