番号: 174 採取日:2020-09-22 産地:栃木県 日光市 千手ヶ浜(中禅寺湖)
(北緯:36.746266、東経:139.422247)中禅寺湖の湖浜砂。中禅寺湖は約2.5万年前、男体山の噴火で流れた溶岩流にせき止められてできた「せき止め湖」だ。千手ヶ浜は中禅寺湖の上流側、西端であり、その反対側の東端が湖尻となっている。そこから湖水が排出して溶岩流の上を流れ、まもなく華厳の滝から落下する。大谷(だいや)川の始まりである。この華厳の滝を作る溶岩が湖をせき止めたのだ。千手ヶ浜の砂は粗くて分布が狭く、すぐ礫浜になる。この周辺の地質図をみる限り、砂は主に奥日光流紋岩類(白亜紀)のほか、花崗岩類(白亜紀)、鬼怒川流紋岩類(中新世)に由来すると考えられる。湖畔には奥日光流紋岩類の露頭があったが、これは溶結凝灰岩である。
(撮影:中野 俊)
拡大写真(横幅 4 mm)
出典:富山市科学博物館画像ライブラリー、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)のもとに掲載を許諾されています。