番号: 181  採取日:2020-10-14  産地:北海道 豊浦町 高岡
(北緯:42.586791、東経:140.693663)

噴火湾に面した豊浦の高岡海岸。噴火湾ではかつては砂鉄の埋蔵量調査が行われたこともある。噴火湾の砂鉄でたたら製鉄実験を行った大学が室蘭にあるらしいが、具体的な採取地点など事前に情報を得ていなかので、直前にネットで検索して豊浦という地名が引っかかったのでとりあえずここに来てみた。確かに砂鉄(磁鉄鉱)があるのだが、それほど濃集しておらず、製鉄用に採取するなら磁選が必要だ。帰宅後に調べた文献によると(「北海道のチタン資源 -第1報-」、地質調査所報告、no.165、1955年)、噴火湾沿いには多数の鉱床が示されているが、ここ豊浦付近にはない。砂鉄よりも目に入ったのは、浜に打ち上げられてぴくぴくはねている5 cm位のイワシだ。後日調べると、こういうことはどうやら肉食動物に追われた結果らしい。カラスやカモメはそれを求めて群がっているようだ。また、50cm位のシャケもいくつか打ち上げられており、カラスが目玉のあたりを食べていた。魚の目の周りがうまい、という話しを聞くが、カラスも知っているんだろう。このシャケはイワシのように生きたまま打ち上げられたのではなさそうだ。

(撮影:中野 俊)

 

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全採取地点分布(地理院地図)

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