番号: 199  採取日:2022-08-23  産地:神奈川県 三浦市 三崎町 城ヶ島
(北緯:35.132939、東経:139.616182)

真夏の城ヶ島。翌週に予定している学生の地質学実習の下見に来た。たたら仲間の息子、地質好きの中学3年生を伴う。なんと、ここに来るのは学部3年生の地質巡検以来なので40数年ぶり。その頃の記憶は全く曖昧だが、着いてみると何となく思い出した。この島の地層は中新世の砂岩と泥岩が繰り返し重なる地層(互層)で、海岸沿いは広い海食台となっており、ほぼ全面露頭である。専門用語で言うと、火炎構造、級化構造、スランプ構造、正逆断層、褶曲など、さまざまな堆積構造・地質構造が狭い範囲で見られる格好の場所だ。首都圏の大学の地質専攻学生なら大方が見に来ているのだろうか。コロナ禍ながらこの日も、引率された高校生や大学生の20名程のグループが少なくとも3組は来ていた。増便したのだろうか、2台の定期バスは鮨詰め状態で到着。砂を採取したのは南岸。粗い粒ばかりで、小礫も混じる。すぐ東には「馬の背洞門」という観光スポットがあり、そこでこの日の下見は終わりになった。帰宅し、翌週の実習が翌3月に延期するというメールを読んだ。猛暑の中を歩くのは、もううんざり。

(撮影:中野 俊)

 

拡大写真(横幅 4 mm) 
出典:富山市科学博物館画像ライブラリークリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)のもとに掲載を許諾されています。

 

この場所をシームレス地質図にプロット

全採取地点分布(地理院地図)

全採取地点分布(シームレス地質図)

都道府県別リスト