番号: 211  採取日:2022-11-12  産地:茨城県 大洗町 磯浜町(大洗海岸)
(北緯:36.324088、東経:140.593469)

茨城県民はみんな大洗に来るもんだ、という話しも聞いたことがある。大洗の水族館、アクアワールドから南に段丘が続き、その海側が砂浜となっている。ここではサーファーも楽しんでいる。このあたりから海辺には白亜紀ないし古第三紀の大洗層と呼ばれる礫岩が露出し、砂浜にもやや丸い礫が混じるようになる。南側は礫浜に変わるようだ。砂浜の砂はだいぶ細粒で、部分的に砂鉄が含まれる。この砂鉄を利用したわけではないが、ここに来る直前、「那珂湊反射炉跡」に寄った。反射炉とは金属を溶解する炉の一種で、幕末に鉄の大砲を造ろうとして各地に造られた。「那珂湊反射炉跡」にあるのは2015年に復元されたもので、水戸藩によって造られた反射炉だ。ある文献によると、24回操業して鋳鉄砲は18回鋳込んだが、完成したのは2門の大砲だけだという。しかしそれも粗悪品だったに違いない。幕末の日本では10ヶ所程で反射炉が造られたが、その多くで実用に耐える鉄の大砲はほとんどできなかったようだ。

(撮影:中野 俊)

 

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