番号: 214 採取日:2023-02-06 産地:秋田県 由利本荘市岩城勝手(道川海岸)
(北緯:39.567491、東経:140.056587)「ロケット発祥・・」の看板が見え、あわててUターンして勝手川沿いの脇道に入った。ここには1955年から1962年まで日本で最初のロケット発射場が置かれていた場所だ。糸川英夫教授など東京大学生産技術研究所が中心となって「秋田ロケット実験場」をこの地に建設した。ここ道川海岸では、ペンシル300、ベビーロケット、Κカッパロケットなどの打ち上げが行われたという。1960年になるとロケットの高度が200kmに達するようになり、このまま高度が上がると海を越えて大陸に落下する可能性が出てきてしまっていた。また、鹿児島県内之浦に新たな発射場が建設されることもすでに決まった。1962年、ここから打ち上げられたロケットが打上げ直後に落下・爆発するという事故が発生、 破片の一部は数百m離れた民家まで飛び散って火の手があがったと記録されている。これでこの実験場は命運がつきた。小惑星「イトカワ」は故糸川教授にちなむ。
(撮影:中野 俊)
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