番号: 220 採取日:2023-02-28 産地:島根県 松江市 玉湯町玉湯(宍道湖)
(北緯:35.436199、東経:133.008113)宍道湖南岸に少し飛び出た湯町鼻、ここは西灘公園の西側の砂浜。宍道湖は約1万年前に形成され、国内で7番目の面積を誇るという。斐伊川(ひいかわ)が主な流入河川だが、東西南北の20数河川とつながっている。季節や時間で様々な表情を見せる美しい景観は「日本百景」の一つとされた。日本百景とは、1927年から新聞社が選定した日本を代表する景観100ヶ所のこと。いろいろある百選の中でも歴史が古く、数多くの有名観光地が名を連ねているそうだ。ここ宍道湖は淡水と海水が入り混じった汽水湖のため、淡水魚と海水魚が共存する魚種豊富な湖だ。ヤマトシジミ、ウナギやワカサギなど「宍道湖七珍(しんじこしっちん)」と呼ばれる島根県の名物郷土料理にもなっている。さて今夜の宿はここのすぐ南、初めての玉造温泉だ。かなり奮発してズワイガニを味わう。しかしこの旅のもう一つの目的は翌昼のそば、「ゆかり庵」の「横田小そば」だ。奥出雲町の在来品種を使った、石臼挽き、手打ちでつなぎなしの十割蕎麦だ。しばらく前にNHKの番組「美の壺」で知ったそばで、櫛稲田(くしなだ)姫を奉った稲田神社の社務所(昭和初期の古民家)がお店だ。店主はとても感じの良い若い人だった。横田小そばを他の品種と配合するとモチモチ感がなくなってしまうらしい。石臼は3度引きで普通は1分間に20〜30回のところを10回だけに。温度が上がると香りが飛んでしまうのだそうだ。
(撮影:中野 俊)
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