番号: 26  採取日:2012-12-09  産地:鳥取県 境港市 麦垣町(弓ヶ浜)
   
(北緯:35.510046、東経:133.25489)

米子周辺の玄武岩調査のため、ずいぶんと久しぶりに山陰まで来た。地質調査に来るのは1985年以来だと思う。当時は沖合の山々、島根半島の調査だった。ここ弓ヶ浜では砂鉄の濃集した層がいたるところで見られる。江戸時代、日野川上流で砂鉄を採取するために「鉄穴流し」により風化花崗岩の山を崩しており、河口にある弓ヶ浜はそれに由来する大量の土砂流出の影響を強く受けているらしい。「たたら製鉄」が衰退し、「鉄穴流し」が終わると川から海に流れ込む土砂が減少し、砂浜が大幅に後退・縮小している、とも語られている。弓ヶ浜の基部にあたる皆生温泉付近では海岸浸食が深刻化しているのは確からしい。この砂州がやせたり太ったり、砂防ダム建設なども含めて複数の要因を考慮しなければいけないのだろう。

(撮影:中野 俊)

 

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