番号: 293 採取日:2024-10-10 産地:青森県 東通村 小田野沢
(北緯:41.227402、東経:141.403023)太平洋に面した猿ヶ森砂丘の南端に近い砂浜。この砂丘は日本でも有数の規模だと言うが、大部分が自衛隊の射撃場になっていて立ち入れない。わずかに小田野沢漁港付近で浜に入ることができる。訪れたのはその漁港の北側の浜。舗装した細い道路は緩く下って浜に続く。大丈夫かな、と思いながら、下り立った時にちょっといやな予感がした。風が強く、ふわふわの砂で足元がどんどん埋まっていくのだ。予感は的中。レンタカーがスタックしてしまった。レンタカーはスバルのインプレッサ、四輪駆動だが流動性の高い砂の力には適わない。JAFに電話したが、ここまでずいぶんと時間がかかるとのことで保留。近くの集落に走って救いを求めた。ところが、親切に駆けつけてくれた方の軽トラも動かなくなった。その後、その方が漁協に向かったまま戻らない。ふたたび不安がよぎる。やがて重機が登場し、軽トラに続いて力強く引っ張り上げてくれた。その場で重機のドライバーに御礼の現金、帰京後に助けに走ってくれた方に御礼の品を送った。ずいぶんとお金がかかった「砂」である。
(撮影:中野 俊)