臥蛇島


 中期更新世に形成された、中心噴火によるほぼ円錐形の輝石安山岩の成層火山である。約20万年前を示すK-Ar年代が報告されている。北西、南西及び南東斜面では山頂方向から流れ下った溶岩流の原地形が残され、特に北西では一対の溶岩堤防地形が顕著である。島の周囲に発達した海食崖では厚い溶岩流が露出することが多く、北西海岸の立神や本場立神ではその厚さが100mに達する。北岸では変質した火砕物が成層し、一部は著しく変質している。山頂部の北東側には明瞭な崩壊崖があり、ここから崩落した堆積物の地形は新鮮である。山頂南側にはそれより古い、やや開析された崩落崖がある。海水変色があることから、東海岸付近での温泉の湧出が推定されている。

 

引用文献

中野・下司(2005)、松本ほか(2006)

 

1970年までは有人の島だった。入り江に小さな桟橋が残されており、今でも小型船は利用できる。立ち入りには村への届が必要。
 

 

右:高さ99mの立神、左:高さ110mの木場立神。
 

 

桟橋から一気に上がったところ。学校などがあったのはここ?  奥に立神。
 

 

桟橋から荷揚げしたリフトの鉄塔?残骸
 

 

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